ETFとは、証券取引所に上場し、株価指数などに代表される指標への連動を目指す投資信託で、 「Exchange Traded Funds」の頭文字をとり ETF と呼ばれています。
米国ETFをお勧めする理由
アメリカ合衆国の人口は、2018年で3億2,000万人、GDPは19兆7千億ドル(日本の約4倍)と世界の経済を牽引している国です。
人口の増加や流入も続いており、2050年には人口が4億人を超えると予想され、まだ今後半世紀は成長すると見込まれています。
コロナウイルスによる不安から経済停滞が起こり、2020年3月に世界同時株安が生じています。
株安によって、一時期は年間利回りが6%を超えるETFがありましたが、現在でも5%の運用利回りを確保しているETFが多くあります。
※あくまでもお勧めであり、運用の結果、必ず儲かるものではありません。投資は自己の責任で行って下さい。
米国経済指標(令和6年9月末)
2021年9月末、ダウが高値を更新し、原油価格が75ドルへ上昇をしました。 消費者物価指数が5%を超えており、金利の引き上げ時期が2022年にも実施される状況となっています。
2022年9月、FRBの政策金利引き上げに伴い、国債利回りは上昇しましたが、ドル高が続いています。
2024年9月、FRBの政策金利引き下げに伴い、国債利回りが下落し、ドル安傾向となっています。
NYダウ平均 | 10年国債利回り(US) | 円/US$ | 原油先物(WTI) | |
2019年9月末 | 26,916 | 1.668% | 108.08円 | 54.07 |
2020年3月末 | 21,917 | 0.668% | 107.54円 | 20.48 |
2020年9月末 | 27,781 | 0.686% | 105.45円 | 40.22 |
2021年3月末 | 32,981 | 1.744% | 110.70円 | 59.16 |
2021年9月末 | 33,843 | 1.492% | 111.27円 | 75.03 |
2022年3月末 | 34,677 | 2.345% | 121.66円 | 100.28 |
2022年9月末 | 28,730 | 3.829% | 144.75円 | 79.70 |
2023年3月末 | 33,273 | 3.473% | 132.79円 | 77.75 |
2023年9月末 | 33,507 | 4.579% | 149.35円 | 90.79 |
2024年3月末 | 39,807 | 4.210% | 151.38円 | 83.19 |
2024年9月末 | 42,300 | 3.787% | 143.62円 | 68.17 |
NYダウ平均 | 10年国債利回り(US) | 円/US$ | 原油先物(WTI) |
なぜETFがいいのか
将来性のある会社や配当の高い会社の株式を購入して、成長を楽しむ事も一つですが、ETFであれば目的別に幅広い銘柄を保有するため、投資のリスク分散を図ることができます。
米国ETFのデメリット
① 為替の影響を受けます。ETFの価格が増加しても、購入時より為替が円高に進むとETFの売却時に損失が生じます。
② 株式、不動産、債券など日々価格が変動しているため、ETFの売却時に価格が下落していると損失が生じます。
高配当の米国ETF
アメリカ合衆国のETFには様々な種類があり、ここでは、年4%程の高利回りである、(債券、株式、REIT)をご紹介します。
ETF(株式)タイプのおすすめ銘柄
SPYD(SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式 ETF)
S&P500(ニューヨーク証券取引所、NYSE MKT、NASDAQに上場している銘柄から代表的な500銘柄の株価を基に算出したもので、外国籍の法人は含まない)のうち高配当銘柄にの80社に投資したETFです。
S P Y D | 2020年3月末 | 2021年3月末 | 2022年3月末 | 2023年3月末 | 2024年3月末 |
株価(米ドル) | 24.60 | 38.50 | 43.95 | 38.00 | 40.71 |
分配利回り(年率) | 7.32% | 4.86% | 3.56% | 4.52% | 4.45% |
決算月(年4回) | 3,6,9,12月 | ||||
経費率 | 0.07% |
SDIV(グローバルX スーパーディビデンド世界株式ETF)
時価総額規模のグローバル株式を保有し、配当利回りが世界(米国、南アフリカ、ロシア、中国、香港、英国、オーストラリアなど)で上位100社の企業に投資するETFです。
S D I V | 2020年3月末 | 2021年3月末 | 2022年3月末 | 2023年3月末 | 2024年3月末 |
株価(米ドル) | 27.96 | 41.70 | 34.38 | 23.04 | 21.65 |
分配利回り(年率) | 14.45% | 6.78% | 10.06% | 13.08% | 11.61% |
決算月(年12回) | 毎月 | ||||
経費率 | 0.59% |
VYM(バンガード・ハイディビデンドイールドETF)
米国高配当銘柄で構成されている上場投資信託で、FTSEハイディビデンド・イールド指数に連動するように運用を行い、約400社に投資したETFです。
VYM | 2020年3月末 | 2021年3月末 | 2022年3月末 | 2023年3月末 | 2024年3月末 |
株価(米ドル) | 70.75 | 101.09 | 112.25 | 105.50 | 120.99 |
分配利回り(年率) | 3.893% | 2.976% | 2.763% | 3.134% | 2.824% |
決算月(年4回) | 3,6,9,12月 | ||||
経費率 | 0.06% |
QYLD(グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF)
カバード・コール戦略で利益を生み出そうとするもので、ナスダック100指数の株式を購入し、対応する同一指数のコール・オプションを売却するETFです。
日本の東証へ上場(2022年9月30日)
略称は、「GXNDXカバコ」。銘柄コードは、「2865」
QYLD | 2020年3月末 | 2021年3月末 | 2022年3月末 | 2023年3月末 | 2024年3月末 |
株価(米ドル) | 19.27 | 22.57 | 20.97 | 17.15 | 17.41 |
分配利回り(年率) | 12.112% | 11.580% | 13.254% | 12.124% | 11.890% |
決算月(年12回) | 毎月 | ||||
経費率 | 0.60% |
ETF(債券)タイプのおすすめ銘柄
投資不適格の債権(S&PはBB⁺以下、Moody’sはBa1以下)は、信用度が低く債務不履行になるリスクがある国債や社債をいい、一般的にジャンク債やハイイールド債と呼ばれています。
これらの債権をETFとして投資をすることにより、債務不履行のリスクが分散されるメリットがありますが、不況時には、債務返済不能の会社が多く発生するおそれがあるため、投資適格債権のETFより価格が下落しやすいと言えます。
債務不履行のリスクが高い代わりに分配金利回りは高く、運用の一部に組み入れることをお勧めします。
JNK(SPDRブルームバーグ・バークレイズハイイールド債券ETF)
平均以上の流動性を有する米ドル建てのハイ・イールド社債に投資するETFです。
約1,200の組入れを行い、債券の平均残存年数は6年ほどです。債券の下落傾向が続くと基準価格の下落が生じる恐れがあります。
J N K | 2020年3月末 | 2021年3月末 | 2022年3月末 | 2023年3月末 | 2024年3月末 |
株価(米ドル) | 94.74 | 108.80 | 102.50 | 92.82 | 95.20 |
分配利回り(年率) | 6.18% | 4.91% | 4.51% | 6.15% | 6.48% |
決算月(年12回) | 毎月 |
||||
経費率 | 0.40% |
HYG(iシェアーズiBoxx米ドル建てハイイールド債券ETF)
平均以上の流動性を有する米ドル建てのハイ・イールド社債に投資するETFです。
約1,300の組入れを行い、債券の平均残存年数は3.75年です。
H Y G | 2020年3月末 | 2021年3月末 | 2022年3月末 | 2023年3月末 | 2024年3月末 |
株価(米ドル) | 77.07 | 87.18 | 82.29 | 75.55 | 77.73 |
分配利回り(年率) | 5.67% | 4.64% | 4.28% | 5.45% | 5.79% |
決算月(年12回) | 毎月 | ||||
経費率 | 0.49% |
TIP( iシェアーズ 米国物価連動国債 ETF)
米国のインフレ連動国債(99.9%)で構成される指数と同等の投資成果を目指しています。
金利上昇時や物価が上昇している時は、分配金が多くなる傾向があります。
債券の平均残存年数は8年と長期です。
米国債へ投資しているため、コロナショック時にも株価が下落していません。
TIP | 2020年3月末 | 2021年3月末 | 2022年3月末 | 2023年3月末 | 2024年3月末 |
株価(米ドル) | 117.92 | 125.50 | 124.57 | 110.25 | 107.41 |
分配利回り(年率) | 1.99% | 1.187% | 5.374% | 5.505% | 2.675% |
決算月(年12回) | 毎月 | ||||
経費率 | 0.19% |
ETF(REIT)タイプのおすすめ銘柄
REIT(Real Estate Investment Trust)とは、多くの投資家の資金を集めて、オフィスビルや商業施設、住宅などの不動産を取得し、運用する不動産投資信託のことです。
REITは、所有する収益不動産からの賃貸収入や売却により生じた収益を、投資家へ分配を行います。不動産を直接所有するのに比べてREITへの投資は、少ない資金から複数への投資が可能となり、維持管理等を任せることが出来ます。
REITは、証券取引所で売買されるため、価格は日々上下しますが、換金性が高いという特徴があります。
SRET(グローバル・X・スーパーディビデンド世界リート)
配当利回りの高い世界30銘柄の上場REITに投資し、ソラクティブ・グローバル・スーパーディビィデンド・REITインデックスに連動することを目指している。
S R E T | 2020年3月末 | 2021年3月末 | 2022年3月末 | 2023年3月末 | 2024年3月末 |
株価(米ドル) | 19.71 | 28.62 | 27.57 | 21.77 | 20.44 |
分配利回り(年率) | 16.18% | 7.13% | 6.529% | 7.487% | 7.705% |
決算月(年12回) | 毎月 | ||||
経費率 | 0.58% |
米国ETFの投資ができる証券会社
証券会社に口座を開設して、海外株式の取り扱い申し込みを行います。今では、多くの証券会社がアメリカのETFを扱っています。銘柄によっては購入できない場合がありますので、事前に確認して下さい。
おすすめする証券会社
SBI証券
楽天証券
マネックス証券
コメント